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講義01.他動詞 vs 自動詞
英文法の学習と文型
英文法の学習。
聞くだけで嫌だな~と思う人も居るのではないかな?
自分もそうでした。私は英語圏の生まれではありません。英語もみなと同じく、勉強して身に着けたのです。そして、一番苦手だったのが文法。最初は勉強すらしませんでした。ネイティブは文法が分からなくても自分の言葉を話せる、その理論に甘んじて、文法の勉強をずっと避けていた時期がありました。しかし、この考えは根本的に間違っている。ネイティブは確かに文法が分からなくても、自在に英語を使えるかもしれない。でも私はネイティブじゃないんだ。僕は英語の第二言語として勉強している身なのだ。これを忘れてはならない。使う脳の部分も違うから根本的に勉強方法も別じゃないとおかしいと思いません?それに、ネイティブだからといって、英語と言う言語を自在に性格に使えるかというと、そうでもない。文法の理解からしか得られない自信と正確さがある。だからここで言います:文法の勉強は必要なのです。すくなくとも、本当に自在に使いたいと思うのであればね。
私はそんな文法の勉強からたどり着いた結論は
名詞とか副詞とか、動詞や受動態とか、法や倒置とか、いくら勉強しても文法の全体像が見えてこないこと。
見えてこないから、何のためにあるのか、解りえないこと。
そして、その全体像が見えるようになるには、文型を理解しないといけないこと。
(安藤、2008、表紙)でも次のようなことを提唱しておられます:
“文型が分かれば、英語が分かる”
文型が分かれば、英語が分かる。じゃー文型が分かるようにはどうすれば良いの?と今まで5文型とか、8文型とか、散々勉強してきた皆さんが訊きたくなることでしょう。
「5文型」を基にに考えてみよう。5文型と聞いたことのある人は?
皆かな?恐らく。
なぜ「5」文型なのか?
文型というのは、動詞を中心に考えられています。
動詞を大きく「5」種類に分ける考え方から文の形を「5」に分類する。
これを文の機能面に基づいて分類すると言います。
じゃー文型の中心に動詞を置いて考えるとすれば、
文型そのものを見る前に、「動詞」のことをいくつか理解する必要があります。
そこでタイトルの「他動詞」と「自動詞」の出番です。
・自動詞(SV)
・他動詞(SVO)
さらに、
・不完全自動詞(Be、連結動詞等)(SVC)
・与格動詞(SVOO)
・不完全他動詞(作為動詞等)(SVOC)
そして、
・上記に次ぐ目的語・補語・修飾語句・目的格補語・準主格補語・準目的格補語
これらのことをちょっと把握した時点で、5文型に入って、5文型を理解した時点で、
それぞれの品詞を一つずつ学習して行こうという流れで進めて行きます。
動詞の基本分類:自動詞と他動詞 その違いとは
上記に5つの種類の動詞をリストアップしたのだが、大きく分けると、
自動詞、つまりSV系か(SV、SVC含む)
他動詞、つまりSVO系か(SVO、SVOO、SVOC含む)
この2種類に大分類することが出来ます。
自動詞と他動詞の区別について、関西大学名誉教授である豊永彰氏はこう述べている:
“(…)英語を学ぶ時には、常にその動詞が他動詞か自動詞かと言う区別を
強く意識することが必要である。英語が分からないという学生にはこの他動詞、自動詞の区別がつかない人が大変多い(…)”
自動詞と他動詞。この2種類に分けたとき、大事なのは、それぞれの違いを理解し、使われている場面でどっちの働きをしているのかを見分けできるようになることです。
動詞と言うのは、必ず他の語と一緒に活躍する。
動詞単独に見える表現でも、必ず他の語との関係を持っている。
例えば、命令形で「行け!」と言われたとします。英語で言うと、「Run!」となりますが、これは単独で使われているように見えますが、実は暗示された主語を伴う表現なのです。つまり、この場合、主語である「あなた」=「You」が表現中に暗示され、動詞はそれを前提に用いられているのです。
Go!
実は、[You] go! (あなた、行け!)と考えても良いのです。
これを踏まえたところで、本題に入りましょう。
ここでは主語にではなく、動詞に次いで来る語、つまり、目的語、補語に焦点を当てて考えて行きます。
目的語、補語とは何か?の話をする前に、ここで他動詞と自動詞の違いをおさらいしておきましょう。
他動詞は ⇒ 他にも影響を及ぼす。直接影響を及ぼす。
自動詞は ⇒ 自分だけで成り立つ。若しくは、直接は影響しない。
こうして覚えよう:
他動詞は他に影響をする。
自動詞は自分だけで成り立つ。
だから他と自なのです。
他動詞とは
さて、他動詞は他に影響を及ぼすと書きましたけれど、他とは「何」?
影響を及ぼしている「何」とは、ヒトやモノです。
ヒトやモノを表すのは、そうです、名詞や名詞句、代名詞です。
動詞の表す動作がそれらのヒトやモノに影響を及ぼす。これらの動詞をAction verbとも呼びます。例えば:eat, break, teach, tell, invite, surprise, open などがあります。
例: I ate it./ Sue teaches English./ Darren opened the window.
ここの例にありますように、eat, teach, openの他動詞が影響を及ぼしているターゲットは、 it, English, the windowになります。
他動詞 ターゲット
eat >影響> it (pronoun)
teach >影響> English (noun)
open >影響> the window (noun)
動詞のターゲットこそが動詞が表す動作の目的であり、「目的語 (object)」と呼びます。
今までのことを要約すると、
目的語をとる動詞は他動詞であり、目的語となるのは、
名詞や名詞相当句、代名詞である。
と言える。他動詞と目的語の関係、理解できたかな?
自動詞とは
他動詞は目的語を必要とするのに対して、自動詞は、自分だけで成り立つため、直接的に目的語を取らないし、その自動詞の表す行為や状態は他に影響を及ぼすことはない。自分にだけ留まるのです。
例えば、泊まる(stay)は、泊まっているゲストだけに影響が留まり、泊まっているホテルや誰かに影響を及ぼすことはないでしょう? もう一つ例をあげれば、寝る(sleep)があります。寝ると言う行為は寝ている当の本人にしか影響がなく、他の誰かや何かに影響を及ぼすことはないよね。
Stayやsleepのように動作主にしか影響を及ぼさない動詞のことを
自動詞と呼びます。自動詞は目的語を取らない。
自動詞か他動詞か 留意すべきこと
動詞というのは最初から「自動詞です」「他動詞です」と決まっていることは殆どない。
大概の動詞は文中のなかで「どのような働きをしているか」で、「自動詞になったり」、 「他動詞になったり」するのです。
その区別の例として、前述の豊永教授がつぎのようなものをあげている。
分かりやすく、明快なので、ここで引用させております:
“(略)Lay(横たえる)、set(据える)、raise(上げる)と言う行為は必ず対象を必要とする他動詞である。例えば、「からだを横たえる」、「机を据える」、「賃金を上げる」と言うようにである。
一方、lie(横たわる)、sit(座る)、rise(上がる)という動詞は行為の対象が必要ではなく、本来自分のみでとどまる。例えば、「私は横たわった(横になった)」、「私は座った」、「物価が上がった」というのは、それだけで意味が分かる。
しかし、「私は横たえた」、「私は据えた」、「私は上げた」では、それらの行為の対象である「何を」と言う「目的語」がなければ、意味が不十分でまとまった意味にならない。
(略)また、学びはじめの者は「I lay on the grass」(芝生に横たわった)、「I sat on the chair」(椅子に座った)と言う場合に、「横になった」とか「座った」という行為が芝生や椅子に及んでいるから他動詞ではないかというふうに考えがちである。
しかし上に述べたようにこれらの動詞は、「私は横になった」「私は座った」だけで、「芝生に」とか「椅子に」といった前置詞以下の語句がなくても文型の意味としては完全であって、必ず必要とするものではない。この点が他動詞の場合と基本的に違うのである。また、形の上では、他動詞の場合と違って動詞と名詞の間に前置詞が入っていることに留意すること”
この説明から分かるように、
Lay は 横たえる、つまり、横にする である。
Lie は 横たわる、つまり、横になる である。
「横にした」とだけ言われてもピンとこない。それは、「何を」横にしたかが分からないからだ。別の言い方をすれば、「目的語」がないと、意味が伝わらない動詞なんです。つまり、「何を=what, 誰に=who」の答えをだしてくれるのが、まさに「目的語」であるのです。
一方、「横になった」と言われたら、どうでしょうか。ふつうに伝わって来ない?「ああ、(発話している人が)横になったんだ」と受け取れますよね。別に「何所」に横になったとか、「どう言うふうに」横になったとかは、言われなくても納得出きる表現である。
この違い、実感できたかな?
ちなみに、この際だから、ちょっと追加情報を記しておこう。
|
LAY (横たえる)
|
LIE (横たわる)
|
自動詞・他動詞
|
他動詞(目的語必要)
|
自動詞(目的語なし)
|
過去形
|
laid
|
lay
|
現在分詞
|
laying
|
lying
|
過去分詞
|
laid
|
lain
|
規則・不規則動詞
|
規則動詞
|
不規則動詞
|
とにかく紛らわしい動詞の2つです。
「横にする」の意味のLAYは規則動詞で、過去形がlaidであり、「横になる」の意味のLIEは不規則動詞で、過去形はlayである。だから、
I laid the box on the floorに出てくるlaidは、他動詞lay(横たえる、横にする)の過去形である。他動詞なので、「何を」を説明してくれる語、つまり、目的語を必要とする。
前にも見ましたけど、目的語は「何を」、「誰に」を示してくれる語なので、必然的に名詞、名詞句、代名詞とかが目的語となる。この例で言えば、「何を」が名詞句のthe boxに当たる。「何を」横にしたか?「箱を」となる。「on the floor」の部分は動詞を修飾する修飾語句(副詞語句)である。
I(=subject) laid(=verb vt) the box(=what? =object) on the floor(=where? =modifier =the modifying action goes toward the verb).
黒(=主語+動詞)
緑(=必須)
青(=必須ではないが、意味上必要な情報として加えられている)
(Note:この「on the floor」の部分をもっと近くで見てみましょう。「laid」は他動詞「lay」の過去形であるため、目的語を要求する。この場合は目的語となるのは名詞句「the box」であって、他のものは分構造上、必要ない。じゃーこの「on the floor」は何んだろう。理解することもとても大切である。これは「修飾語句」ともよばれ「義務的副詞語句」とも呼ばれたりする、副詞や前置詞句などのことを言う。この「on the floor」を副詞語句と呼ぶのも、理由があります。事実、前置詞「on」で始まっているけど、動詞を修飾していて、場所を規定する働きをしている、つまり、副詞の働きをしているともいえるのです)
I lay on the grassのlayは他動詞のlayではなく、自動詞lieの過去形である。
だから「I lay」だけでも通じる。「on the grass」は動詞を修飾する(情報を付け加える)修飾語句(副詞語句)である。
I (=subject) lay (=verb vi) on the grass (=where? =modifier =the modifier works on the verb
黒(=主語+動詞)
緑(=必須)
青(=必須ではないが、意味上必要な情報として加えられている)
(Note:この「I lay on the grass」の「lay」は、説明があったように、自動詞「lie」の過去形であり、他動詞「lay」の原形不定詞ではないのです。そうなると、「I lay」だけでも文としてはなんの問題もなく完結しているのです。「I lay」=「(私は)横になった」。日本語にしても問題ない文ですよね?なんの説明も要求しないのです。じゃー、後に次いでいる「on the grass」は、なんのためにあるのでしょうか。もし、話者や筆者が「どこに横になった」という情報を加えたくても、自動詞だからと言って、文法的にそれが認められなかったら大変なことになるでしょう?この「on the grass」についていえるのが、“動詞がその情報を要求していなくても、話者や筆者の意思によって、付け加えることが認められる文法機能である”こと)
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